2024-02-08 現代俳句協会データベースより 「手袋」句 側に手袋赤し魚の腸 宙吊りにわが手袋と鵠と 左右なき手袋こそは哀しかり 左手の手袋がまた汚れている 手袋が立っているなり犬死あり 手袋に五指を分かちて意を決す 手袋に故郷の山河嵌めて恋 手袋に閉じ込めている感情線 手袋の五指恍惚と広げおく 手袋の過去を電車に忘れけり 手袋や東京駅に棲むこだま 手袋を噛んで外して義捐金 手袋を外せば約束なくなりぬ 拾ひたる手袋のまだ脈打てり 漂へる手袋のある運河かな 純白の手袋翼のごとく売る 誕生日革手袋といふ手紙 赤い手袋フロントガラスの前に揃え